米国への食品輸出でよく使われる「FDA認証」「FDAラベル認証」という言葉。しかし、食品分野において FDA がラベルや製品を一件ずつ「認証」する制度は存在しません。実際には、複数の手続きの組み合わせを指して「認証」と総称されているのが実態です。本記事では、この誤解を整理し、実際に必要なことと、何から始めるべきかをまとめます。
① 食品の「FDA認証」という個別認証制度は無い。
② 実際は ラベル適合 + 施設登録 + U.S. Agent + 事前通知などの組み合わせ。
③ 最もつまずくのはラベル(表示規則への適合)。まずここから確認するのが実務的。
1. 「FDA認証」という制度は存在しない
「認証」という言葉からは、審査を受けて合格証をもらうようなイメージを持たれがちです。しかし食品分野では、FDA が個別の製品やラベルを審査して「認証」を出す仕組みはありません。あるのは、事業者側が米国の規則に自ら適合させ、責任を持つという枠組みです。
2. 実際に必要なのは「複数手続きの組み合わせ」
「FDA認証」と総称されるものの中身は、主に次の手続きです。それぞれ役割・単位・頻度が異なります。
| 手続き | 単位・頻度 | 内容 |
|---|---|---|
| FDA対応ラベル | 製品ごと | 表示規則(21 CFR 101 等)への適合 |
| 施設登録(FFR) | 施設ごと・2年更新 | 施設をFDAに登録 |
| U.S. Agent(米国代理人) | 施設登録に付随 | FDAとの連絡窓口 |
| 事前通知(Prior Notice) | 輸入ごと・毎回 | 到着前にFDAへ通知 |
「認証を1つ取れば終わり」ではなく、これらをそれぞれ満たし続ける必要があります。どれか一つでも欠けると通関で止まり得ます。
3. 最もつまずく「ラベル(表示規則への適合)」の中身
上記のうち、日本企業が最もつまずきやすいのがラベルです。いわゆる「FDAラベル認証」にあたる作業で、日本のラベルを英訳しただけでは要件を満たしません。主な確認項目は次のとおりです。
- 栄養成分表示(Nutrition Facts) ― 計算・様式・丸めルール
- Added Sugars(添加糖類) ― 日本の表示に無い必須項目
- アレルゲン表示 ― FALCPA 8品目 + ごま(Sesame)の9品目
- 責任企業表示(Distributed by) ― 米国側の名称・住所
- 日本ラベルの米国向け変換 ― 単位換算・禁止表現の除去
4. なぜ「認証」という言葉が広まったのか
手続きが複数にまたがり複雑なため、まとめて「FDA認証」と呼ばれるようになったと考えられます。言葉としては通じますが、「認証を代行します」=「1つ取れば済む」わけではない点は理解しておくと安全です。正確には「米国の規則に適合させ、通関で止まらない状態を作る」ことがゴールです。
5. まず何から始めるべきか
実務的には、最もつまずくラベルの適合状況の確認から始めるのが効率的です。現行ラベルが要件を満たしているかを把握すれば、残りの手続き(施設登録・U.S. Agent・事前通知)の要否も見えてきます。当社の無料FDAラベル診断なら、8つの質問でその場でリスクを可視化できます。
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よくある質問
Q. FDA認証(FDAラベル認証)という制度はありますか?
食品分野では、FDAがラベルや製品を一件ずつ認証する制度はありません。「FDA認証」はラベル適合・施設登録・U.S. Agent・事前通知などの組み合わせの総称です。
Q. 何から始めればよいですか?
最もつまずくラベル(表示規則への適合)の確認からがおすすめです。無料のセルフ診断で現状リスクを把握できます。
出典・一次情報
- FDA「Food Labeling & Nutrition」― fda.gov
- FDA「Importing Food Products into the United States」― fda.gov
- 21 CFR Part 101(Food labeling)― eCFR
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別案件の法的助言ではありません。規制は改正される場合があります。関連記事:栄養成分表示 / アレルゲン / Added Sugars / 責任企業表示 / ラベル変換 / 施設登録 / U.S. Agent / 事前通知 / 費用。