米国へ食品を輸出する際、食物アレルゲンの表示は最も重大なコンプライアンス項目のひとつです。表示漏れは、米国で最も多いリコール理由のひとつであり、通関でも厳しく確認されます。本記事では、いわゆる「FDAラベル認証」の中核であるFDAアレルゲン表示を、根拠法(FALCPA / FASTER Act)に沿って解説します。

この記事の要点
① 表示義務のあるアレルゲンは FALCPA 8品目 + ごま(Sesame)= 合計9品目
② ごまは FASTER Act により2023年1月1日から義務化。
③ 表示方法は「Contains 文」または「原材料名中の括弧表記」。注意喚起表示は義務の代替にならない。

1. 表示義務のあるアレルゲン(9品目)

米国では FALCPA(食物アレルゲン表示・消費者保護法, 2004年) が主要food allergen を定めています。当初は8品目でしたが、FASTER Act(2021年成立)によりごま(Sesame)が9番目の主要アレルゲンとして加わり、2023年1月1日から表示義務が発生しています。

#アレルゲン補足
1牛乳(Milk)
2卵(Eggs)
3魚(Fish)種名を明記(例:bass, cod)
4甲殻類(Crustacean shellfish)種名を明記(例:crab, shrimp)
5木の実 / ツリーナッツ(Tree nuts)種名を明記(例:almond, walnut)
6落花生(Peanuts)
7小麦(Wheat)
8大豆(Soybeans)
9ごま(Sesame)2023年1月1日〜義務化(FASTER Act)
日本企業が特に注意すべき点:醤油・味噌(小麦・大豆)、だし(魚)、ごま油・練りごま(ごま)など、和食素材はアレルゲンを多く含みます。原材料の裏側まで遡って特定する必要があります。

2. アレルゲンの表示方法

FALCPA では、次のいずれかの方法で表示します。

(1)Contains 文(最も一般的)

原材料表示の直後に、「Contains: Milk, Wheat, Soy, Sesame」のように、含まれる主要アレルゲンをまとめて記載します。使う場合は、原材料中に含まれるすべての該当アレルゲンを漏れなく列挙する必要があります。

(2)原材料名中の括弧表記

原材料リストの中で、「lecithin (soy)」「flour (wheat)」のように、アレルゲン名を括弧で併記する方法です。この場合、common name がすでにアレルゲンを明示していれば(例:「milk」)追加表記は不要です。

3. 「種名の明記」が必要なアレルゲン

魚・甲殻類・木の実(ツリーナッツ)は、単に「fish」等ではなく、具体的な種名まで表示します。例:「tuna」「shrimp」「almond」。複数種を含む場合はすべて列挙します。日本の「魚介類」といった大くくりの表記では不十分です。

4. 注意喚起表示(May contain)の位置づけ

「May contain peanuts」「Processed in a facility that also handles ...」といった注意喚起表示(precautionary / advisory statement)は、製造時の交差接触リスクを任意で示すものです。義務であるアレルゲン表示の代替にはなりません。原材料に由来するアレルゲンは、必ず正規の方法で表示したうえで、必要に応じて注意喚起を補足します。

5. グルテンフリー表示との違い

「Gluten-Free」表示は、アレルゲン表示とは別の規則(21 CFR 101.91)で定義され、20ppm未満などの基準を満たす場合にのみ使用できます。小麦アレルゲン表示とは目的も基準も異なるため、混同しないよう注意します。

6. よくある不備

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よくある質問

Q. 米国で表示義務のある食物アレルゲンは何品目ですか?

FALCPA の8品目(牛乳・卵・魚・甲殻類・木の実・落花生・小麦・大豆)に、2023年1月からごま(Sesame)が加わり、合計9品目です。

Q. 「May contain」表示は義務ですか?

いいえ。交差接触を示す注意喚起表示は任意で、義務のアレルゲン表示の代替にはなりません。

出典・一次情報

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別案件の法的助言ではありません。規制は改正される場合があります。最新の適用要件は一次情報および専門家の確認のうえでご判断ください。関連:Nutrition Facts の作り方FDAラベル認証とは料金プラン